No Title7.
2004年2月3日 日常◆改行も無しに長文メールを顔文字満開で送ってくる友達にリアルで会ったらニコニコしながら「改行って適切にするとぐんと文章が読みやすくなるよね!」と言ってやりたいです。
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第一回目の調停。
最初から離婚調停にしたわけではなく、夫婦不和解決調停にした私。この辺で既に情けなさが漂っている。
午後一時からの開始だったので、午前中に病院に行く。
この総合病院には10年お世話になっていて、主治医も変わらないのだが、総合病院だけあって、混み方が尋常でない。
私が診察を受けるのは神経内科でメンタル系も扱うし、痴呆患者等も扱う。とかくご老体が多い。
そんな中で私は無条件に浮く存在だ。運悪く、待ち時間に読む本を忘れてぼんやりしていようものなら、必ず隣におばあちゃんが座ると話しかけてくる。
「お若いのに何処が悪いの?」←ここは神経内科なのにというニュアンスが含まれている。
「いやぁ、頭と顔と性格が悪くて。あははー。」等と誤魔化す。
今日は忘れずに小説持って行ったもんね!
しかも、今更『犬神家の一族』(横溝正史)だもんね!
予想していた通り、9時前に受付を済ますも、呼ばれたのは11時。
…まぁ、早い方か。
そして、予想していた通り、診察は5分!
…まぁ、長い方か。
出産してからというものの、育児を理由にほとんど診察を受けていなかった。薬だけ母親に取りに行ってもらってた。
母は関節痛で何故か神経内科に行っているのだが、私と主治医が違う。でも、薬だけは処方してくれていたのだが、もう2年近く診察を受けてないことを指摘され、前回に「今回が最後ですよ。次は本人が来て、診察をちゃんと受けて下さい」と引導を渡されたようだ。
母の主治医は検査等も定期的にやってくれるし、話をきちんと聞いてくれる割には患者さんの捌きも早い。
逆に私の主治医は人の話は余り聞かず、毎回薬の効能を説明し、私の場合のこれからの生活スタイルを話す。物凄い早口・雄弁なので、私は中々話があっても口を挟めない。
が、今日は強引に主治医の話を遮り、I先生に診察と検査を受けないと言われました。じゃないと、もう私(I先生)から薬は出せないと言うと「あぁ、I先生に貰ってたの。」だと。
会う度思うが、この先生は総合病院内では権威のくせに患者に対する関心は薄いなぁ。
まぁ10年以上通ってて、約2年振りに会って、発作が起きてなければ薬でコントロール出来ているんだね、ヨシヨシって感じだろうけど。
いつもの口癖「じゃ、検査だけしとくか。」検査って言ったって血液検査しかしてくれないじゃーん!若い頃みたいにフルコースの検査なんてもう5年以上してないってば!
でも、フルコース検査は時間がかかる上に、予約も必要、私もしたくないので異存なし。
その後、処置室に回され、血液を試験管たっぷり4本取られる。急激に血液を抜かれて左手がみるみる有り得ない色に変わっていくのと、試験管にどす黒い私の体液が満ちていくのを見ていると大抵貧血を起こす。今回は事前に看護婦さんに「私、貧血起こします」と告げてあったので、その後さっくりと処置室内のベッドに移されて20分程、血の気を取り戻す努力をする。
薬が出る30分程の間に1人寂しく昼食を軽く摂り、薬を受け取って裁判所へ向かう。
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裁判所という場所は、その性質上明るいイメージは無いし、持つわけにもいかないのだろうけど、入り口にニコヤカな若いオネーチャンでも置いて「少年裁判ですかぁ?家庭裁判ですかぁ?」等と問われれば調停をしようとする人の気も萎えるのではないかと思うのだが。
強面のオニーサンに受付をしてもらって「3階の申立人控え室でお待ち下さい」と言われる。
…階段のみしか設置されていない。見事に息切れした事はここだけの秘密にしておいて下さい。
5分程待つと小柄なおっさんが呼びに来る。
かなり緊張して調停室に入る。もう1人、初老の女性が居た。
ひとまず、別居に至った経緯を聞かれるので、考え考えこれまでの事情や出来事、私の心情等を話した。
じゃぁ、旦那さんのお話も聞きますから待合室でお待ち下さいねと言われ一時退室。
30分程してまた調停室へ。
こんな感じで2時間半、3時間近く待合室と調停室を行ったり来たり。
調停員さんも言っていた。
(あなたの旦那さんは)何処か雲を掴むような感じのある人ですねと。
私の旦那は自分の気持ちを人に言わない。例えそれが良い感情でも悪い感情でも言葉にすることが苦手のようで口にしない。
これには調停員さんも梃子摺ったようだ。
なんせ調停は基本的に『話し合い』の場だ。その場で自分の気持ちや境遇や考えを口にする事が苦手な人間が相手だと、どうしても誘導的な会話になってしまうだろう。
嘘を吐かれた事やお腹を蹴られた事に対する謝罪が欲しい事、金銭的な話をそうして2〜3度した後、ふいに男の人から「何をそんなに突っ張ってるの?強がってるの?」と言われた。不覚にも視界がぼやけた。
「話を聞いてて思ったんだけど、本当は旦那さんのこと、好きなんでしょう?」頷くしかなかった。
「別れるしかないなんて、本音では無いんだね?」涙で答えた。
彼は調停の通知が来た時、離婚も仕方ないと思ったそうだ。そして、調停室に入って開口一番、「あいつが幸せになれるのなら離婚に同意します」と言ったそうだ。
娘の父親は彼だけだし、私の旦那サマもまた彼しか居ないのだ。
どうしてあなた以外の人と幸せになれる?
私は彼を嫌いになったわけではない。好きだから、生活に取って代わられて、娘も私も相手にされないことが寂しくて辛かったのだ。一緒に居ることさえ苦痛になるほどに。
だから、私から距離を取った。元々寝室は別だったが、旦那へは極力干渉しない様にし、彼が発情した時のみ相手にされることで満足しようと努力してきた。
正直言って、過去の事もあり私はセックスが好きではない。
頭を撫でられたり、手を繋いで寝るだけで充分満たされる人間だ。
でも、セックスが世間一般的に『愛のある行為』ならば、するべきなんだと思い、応じてきた。愛されているんだと。
気付けば私は家政婦兼旦那専用の性欲処理機となっていた。
これ以上無い屈辱感と寂寥感と虚しさが常にあった。
見っとも無い事に調停員の前でボロボロ泣きながら旦那を以前と変わらず好きな事、好きだからこそ私はおろか、娘まで相手にしないことに失望し、苦痛だった事を打ち明けた。
その事を旦那さんに伝えましょうとまた控え室へ戻され、しばらくしてまた呼ばれる。
「旦那さんもあなたを愛してると、戻ってきて欲しいと言っていましたよ。離婚は何時でも出来ます。次からはこれからどうしたかを中心にお話し合いをしましょう」と言われた。
どうせまた自分から言わず、誘導されて口にしたのだろう。旦那の事を好きなのに、裸の旦那の心を見たことが無い私はその言葉すらも疑ってしまう。
好きなのに、信じる事が怖い。大きな矛盾。
今回もまた旦那の口から嫌な言葉が出たが、苦笑しか出来なかった。余りにも予想通りで。
さて、次はどうしようかな…。
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第一回目の調停。
最初から離婚調停にしたわけではなく、夫婦不和解決調停にした私。この辺で既に情けなさが漂っている。
午後一時からの開始だったので、午前中に病院に行く。
この総合病院には10年お世話になっていて、主治医も変わらないのだが、総合病院だけあって、混み方が尋常でない。
私が診察を受けるのは神経内科でメンタル系も扱うし、痴呆患者等も扱う。とかくご老体が多い。
そんな中で私は無条件に浮く存在だ。運悪く、待ち時間に読む本を忘れてぼんやりしていようものなら、必ず隣におばあちゃんが座ると話しかけてくる。
「お若いのに何処が悪いの?」←ここは神経内科なのにというニュアンスが含まれている。
「いやぁ、頭と顔と性格が悪くて。あははー。」等と誤魔化す。
今日は忘れずに小説持って行ったもんね!
しかも、今更『犬神家の一族』(横溝正史)だもんね!
予想していた通り、9時前に受付を済ますも、呼ばれたのは11時。
…まぁ、早い方か。
そして、予想していた通り、診察は5分!
…まぁ、長い方か。
出産してからというものの、育児を理由にほとんど診察を受けていなかった。薬だけ母親に取りに行ってもらってた。
母は関節痛で何故か神経内科に行っているのだが、私と主治医が違う。でも、薬だけは処方してくれていたのだが、もう2年近く診察を受けてないことを指摘され、前回に「今回が最後ですよ。次は本人が来て、診察をちゃんと受けて下さい」と引導を渡されたようだ。
母の主治医は検査等も定期的にやってくれるし、話をきちんと聞いてくれる割には患者さんの捌きも早い。
逆に私の主治医は人の話は余り聞かず、毎回薬の効能を説明し、私の場合のこれからの生活スタイルを話す。物凄い早口・雄弁なので、私は中々話があっても口を挟めない。
が、今日は強引に主治医の話を遮り、I先生に診察と検査を受けないと言われました。じゃないと、もう私(I先生)から薬は出せないと言うと「あぁ、I先生に貰ってたの。」だと。
会う度思うが、この先生は総合病院内では権威のくせに患者に対する関心は薄いなぁ。
まぁ10年以上通ってて、約2年振りに会って、発作が起きてなければ薬でコントロール出来ているんだね、ヨシヨシって感じだろうけど。
いつもの口癖「じゃ、検査だけしとくか。」検査って言ったって血液検査しかしてくれないじゃーん!若い頃みたいにフルコースの検査なんてもう5年以上してないってば!
でも、フルコース検査は時間がかかる上に、予約も必要、私もしたくないので異存なし。
その後、処置室に回され、血液を試験管たっぷり4本取られる。急激に血液を抜かれて左手がみるみる有り得ない色に変わっていくのと、試験管にどす黒い私の体液が満ちていくのを見ていると大抵貧血を起こす。今回は事前に看護婦さんに「私、貧血起こします」と告げてあったので、その後さっくりと処置室内のベッドに移されて20分程、血の気を取り戻す努力をする。
薬が出る30分程の間に1人寂しく昼食を軽く摂り、薬を受け取って裁判所へ向かう。
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裁判所という場所は、その性質上明るいイメージは無いし、持つわけにもいかないのだろうけど、入り口にニコヤカな若いオネーチャンでも置いて「少年裁判ですかぁ?家庭裁判ですかぁ?」等と問われれば調停をしようとする人の気も萎えるのではないかと思うのだが。
強面のオニーサンに受付をしてもらって「3階の申立人控え室でお待ち下さい」と言われる。
…階段のみしか設置されていない。見事に息切れした事はここだけの秘密にしておいて下さい。
5分程待つと小柄なおっさんが呼びに来る。
かなり緊張して調停室に入る。もう1人、初老の女性が居た。
ひとまず、別居に至った経緯を聞かれるので、考え考えこれまでの事情や出来事、私の心情等を話した。
じゃぁ、旦那さんのお話も聞きますから待合室でお待ち下さいねと言われ一時退室。
30分程してまた調停室へ。
こんな感じで2時間半、3時間近く待合室と調停室を行ったり来たり。
調停員さんも言っていた。
(あなたの旦那さんは)何処か雲を掴むような感じのある人ですねと。
私の旦那は自分の気持ちを人に言わない。例えそれが良い感情でも悪い感情でも言葉にすることが苦手のようで口にしない。
これには調停員さんも梃子摺ったようだ。
なんせ調停は基本的に『話し合い』の場だ。その場で自分の気持ちや境遇や考えを口にする事が苦手な人間が相手だと、どうしても誘導的な会話になってしまうだろう。
嘘を吐かれた事やお腹を蹴られた事に対する謝罪が欲しい事、金銭的な話をそうして2〜3度した後、ふいに男の人から「何をそんなに突っ張ってるの?強がってるの?」と言われた。不覚にも視界がぼやけた。
「話を聞いてて思ったんだけど、本当は旦那さんのこと、好きなんでしょう?」頷くしかなかった。
「別れるしかないなんて、本音では無いんだね?」涙で答えた。
彼は調停の通知が来た時、離婚も仕方ないと思ったそうだ。そして、調停室に入って開口一番、「あいつが幸せになれるのなら離婚に同意します」と言ったそうだ。
娘の父親は彼だけだし、私の旦那サマもまた彼しか居ないのだ。
どうしてあなた以外の人と幸せになれる?
私は彼を嫌いになったわけではない。好きだから、生活に取って代わられて、娘も私も相手にされないことが寂しくて辛かったのだ。一緒に居ることさえ苦痛になるほどに。
だから、私から距離を取った。元々寝室は別だったが、旦那へは極力干渉しない様にし、彼が発情した時のみ相手にされることで満足しようと努力してきた。
正直言って、過去の事もあり私はセックスが好きではない。
頭を撫でられたり、手を繋いで寝るだけで充分満たされる人間だ。
でも、セックスが世間一般的に『愛のある行為』ならば、するべきなんだと思い、応じてきた。愛されているんだと。
気付けば私は家政婦兼旦那専用の性欲処理機となっていた。
これ以上無い屈辱感と寂寥感と虚しさが常にあった。
見っとも無い事に調停員の前でボロボロ泣きながら旦那を以前と変わらず好きな事、好きだからこそ私はおろか、娘まで相手にしないことに失望し、苦痛だった事を打ち明けた。
その事を旦那さんに伝えましょうとまた控え室へ戻され、しばらくしてまた呼ばれる。
「旦那さんもあなたを愛してると、戻ってきて欲しいと言っていましたよ。離婚は何時でも出来ます。次からはこれからどうしたかを中心にお話し合いをしましょう」と言われた。
どうせまた自分から言わず、誘導されて口にしたのだろう。旦那の事を好きなのに、裸の旦那の心を見たことが無い私はその言葉すらも疑ってしまう。
好きなのに、信じる事が怖い。大きな矛盾。
今回もまた旦那の口から嫌な言葉が出たが、苦笑しか出来なかった。余りにも予想通りで。
さて、次はどうしようかな…。
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